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第7回 Bio-hybrid Toothの拓く未来 ー歯科治療の未来の世界ー
更新日:2026年5月15日
小川 美帆
小川 美帆,Ph.D.取締役CTO

東京理科大学大学院博士(理学)。大塚ホールディングス、理化学研究所を経て株式会社オーガンテック取締役CTO。再生医療・器官誘導分野の研究開発と事業化を推進。日本シェーグレン学会賞、エコノミスト未来賞2023 SDGs部門受賞。 プロフィール詳細 >
「噛める」から「感じて守る」へ
 これまでの歯科治療は、歯を失っても「噛める状態を取り戻す」ことを目標に発展してきました。
入れ歯、ブリッジ、そしてインプラント。
これらの治療は、多くの人の生活を支えてきました。

 一方で、第 1 回から見てきたように、天然歯は単に噛むための構造ではありません。
・噛む力を調整する
・食感や違和感を感じ取る
・骨や周囲組織を守る
といった、複雑な機能を持っています。

 Bio-Hybrid Tooth は、これらの機能を含めて回復することを目指した治療です。

 つまり歯科医療は、
「噛める治療」から「感じて守る治療」へ
進化していく可能性があります。
歯科治療の選択肢が変わる
 この技術が実用化されれば、歯を失ったときの治療の考え方は大きく変わります。

 これまでは、
・できるだけ長く残す
・失ったら補う
という流れでした。

 これからは、
・残せる歯は残しながら
・失った場合でも、より生体に近い形で回復する
という、新しい選択肢が加わります。

 特に、
・噛み合わせの変化
・長期的な口腔環境の維持
・高齢化社会における口腔機能の維持
といった観点で、大きな意味を持つ可能性があります。
高齢化社会における意義
 日本をはじめとする多くの国では、高齢化が進んでいます。

 その中で、
・食べること
・会話すること
・社会と関わること
は、生活の質を大きく左右します。

 歯を失うことは、単に口の中の問題ではなく、全身の健康や社会生活にも影響を与えます。

 Bio-hybrid Tooth のような技術は、「自分の歯で生きる時間を延ばす」という点で、社会全体に大きな価値をもたらす可能性があります。
次回につながる問い
 ここまで見てきたように、Bio-hybrid Tooth は、歯科医療のあり方を変える可能性を持っています。

 では、この技術はどのような思想のもとに生まれ、どのような未来を目指しているのでしょうか。

 最終回となる第 8 回では、オーガンテックが目指す「自分の歯で生きる社会」というビジョンについてご紹介します。
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*本記事は、2026年5月15日時点の情報に基づく研究・開発段階の内容であり、確定的な医療行為を示すものではありません。